インチきかく

 とあるところから、こんな器具の相談を受けました。

 もちろん、通常業務ではないので、お付き合いですが。
 釣りをしないので知らなかったのですが、これ、魚をすくう、たも網を取り付ける「玉ノ柄」というもので、釣り竿のように、4mほども伸縮します。

 これを利用して、器具に転用しているそうですが、玉ノ柄の先端にねじ込んであるボルトのサイズがわからないとのことで、調べてみることになりました。

 最初は普通の12ミリ規格のボルトなのだろう、と単純に考えていたのですが、どうもボルトが合いません。

 そこで、ホームセンターのネジコーナーへ行って、確認用のボルトを入れてみると、どうやらインチ規格らしい。
 それも、米規格のユニファイというものではなく、英規格のウイットというもの。

 結局「W1/2」という規格のものでしたが、意外やそのホームセンターに在庫もあったので、無事入手。

 それにしても、たぶん日本製であろう、玉ノ柄のネジ規格が、なぜわざわざウイットを使っているのか、謎です。

 このウイット規格は建設現場のボルトなどでは、今でも使われてはいるのですが、それ以外ではあまり一般的ではありません。なお、米規格のユニファイは、配管や油圧関係などで、よく使われています。

 生粋で扱っている「イオンソフナー」も、ネジ類はユニファイが多いことから、インチ規格のネジには馴染みがありますが、ウイットは久しぶりに見ました。

 ちなみに「いんちきかく」を変換しようとしたら、うちのパソコンは「インチキ書く」と変換しやがります。

 このブログと、もちろんイオンソフナーも、インチキではありませんので、どうぞご安心を。(笑

夏を連れてくる

 今日はまた、気温が上昇して暑くなった1日でした。
 所用で朝から狩勝峠を越えていたのですが、峠の向こうがどんより天気で涼しかったのに比べ、昼過ぎに十勝へ戻ると、晴れていて夏のような暑さになっています。

 そのためでしょうかね。夕方、近所への用事から戻って、原付をしまおうとガレージを開けると、入り口付近になにかいます。

 恐らくはコクワガタのメスかと思います。

 こんなのを見ると、夏が来るのだなあ、と実感するのは、遠い昔の子供の頃を思い出すからでしょうか。

 ちなみに飼ってはいませんよ。(笑
 ちゃんとお引き取りいただきましたので、念のため。

眼鏡石

 昨日の札内川の河原で、こんな石を見かけました。

 さらに川の中にも。

 まさに、雨垂れ石を穿つ、なのでしょうが、この間隔で同じような穴が開けられるのは、かなり確率の低さのような気がします。

 さらにこれに至っては。

 どうやったら、こんなふうになるのか、まさに謎ですね。

 そしてここまでなるのに、いったいどれほどの時間が経っているのでしょう。

 自然ってほんと不思議です。

 石を見倣って、こつこつがんばるとしましょう。(笑

森の種

 今日は札内へ行っていましたが、札内川を渡ると、ずいぶんと水量が増えています。

 どうやら上流のダムで、放流を行っているようでした。これは、フラッシュ放流と呼ばれるもので、人工的にちいさな洪水を起こして、淀みを洗い流し、生態系を復旧させるためだそうです。

 なかなかの水量で、上流から大きな流木が流れて来ました。

 川底に引っかかりつつも、意外なほど速いスピードで流されてきます。

 そして恐らくは、一昨年夏の洪水によるものであろう、直径30㎝を越える大きな流木も動き始めました。(画像左下のがそれです)

 人力では到底動かすことができないほどの、この大木が、見る間に1mほどもずれはじめ、やがて川へ流れていきました。

 これも放流による浄化作用なのでしょうね。

 そして、岸には。

 上流からクルミの実がたくさん流れてきています。

こうして木の実が運ばれて、流れ着いた場所で根を下ろし、やがては森をつくるのでしょう。まさに森の種ですね。

 洪水は人にとっては災害ですが、自然にとっては自己治療でもあるようですね。

 時には人生も、洗い流したいこともあるのですが。ありますよね?ね?(笑

 ※撮影は安全に配慮した場所から行っています。

文字を「打つ」

 先日のMOやらフロッピーやらを処分したのですが、その際にさらに懐かしいフロッピーを見つけてしまいました。

 それこそ今の若い方は知らないと思いますが、パソコン普及以前に使われていたワードプロセッサ、通称ワープロのものです。

 思えばこれ以前にもらいもののワープロを使っていて、それが、今ではスマホ以下の三行くらいしか表示されない、普及初期のモデルだったので、その後購入したのを憶えています。
 当時としては一般的になったノート型で、画面は大きかったものの、印刷は今では絶滅した感熱紙でした。

 当時としては、パソコンが普及しつつあったものの、まだまだワープロが優勢で、いまやキーボードが珍しくない時代になりましたが、文字を書くのではなく「打つ」のは、ワープロの普及によって一般化したのだと思います。

 蛇足ですが、当時インターネットはもちろんなく、「パソコン通信」が出始めた頃。で、ワープロになんとモデムが内蔵されていて、電話線を繋げるとパソコン通信ができる、と言うモデルもあって、かなり心惹かれたのですが、実際にパソコン通信を始めている友人から、「パソコン通信をやるならワープロではなく、拡張性のあるパソコンの方が絶対にいい」と言われ、購入を見送ったのを思い出します。

 実際このワープロも数年でパソコンに移行し、使われなくなりました。
 そんなフロッピーをなんで取っていたのか、自分自身にツッコミを入れたくなりましたが、恐らくはフォーマットすればパソコンでも使えるため、取っておいたのだと思います。

 まあ、それ自体を忘れて今ごろ見つけ出すあたり、事務所に訪れるお客様のことを笑えません。(笑

電子の遺産

 捜し物をしていて見つけたダンボールの中に、こんなものが入っていました。

 今や、若いひとは知らないであろう、昔のメディアである、MOとフロッピーディスクです。

 昔は緊急時のブート用に、ディスクを用意するのが当たり前でした。
 それどころか、私が初めてパソコンに触れた頃は、ハードディスクすらなく、5インチフロッピーを読み込ませて、プログラムを立ち上げていたものです。

 MOも大容量で脚光を浴び、画像の保存などに重宝したものですが、いつの間にか消えてしまいましたね。

 下の方に写っているのは、MOの接続に使っていた、SCSIカードですが、これもまた、使われなくなって久しいものです。(笑

 これらを使っていたのは、ふた昔ほど前なので、まさに日進月歩の電子モノの遺産のようなものですね。

ラッキー?なのか

 近場の移動に活躍している、原付の走行距離が7並びになりました。

 「777」だとラッキーセブンだとよく言われますが、「77777」だともっといいことあるのでしょうか。それとも「777777」だとダブルでラッキーセブンとか。

 そんなわけないですね。(笑

 そもそも「777」がなぜ縁起の良い数字なのかは、諸説あってはっきりしないのだそうです。

 この原付も、走行距離こそ7千7百㎞程度ですが、実は今年で27年になる老車体です。しかし、まだ元気に走ってくれます。寄る年波であちこち修理しながら、になりつつですが、走れる間は活躍してもらおうと思っています。
さすがに「7万7千7百7十7㎞」を刻むのは無理ですが。

トレスアニョス展 -3-

 十勝のもの作り作家さんの合同展示会である、トレスアニョス展。数ある中で、個人的に気に入った作品を僭越ながら、今日もご紹介させていただきます。

 やはり木工製品が多いのですが、その中で惹かれたいくつかです。

 これは、オンコ(いちい)の木にこだわって作られた作品です。

 オンコは、経年変化で色が変わるそうで、画像のお皿は、右が最近のもの、左は製作後20数年経過したもので、これだけ色が変わるとのこと。

 これも木工作品のひとつ。
 ちいさな灯りに照らされる、夜道の表現です。
   が、この作家さんは、この他にも製作しておりまして。

 これらはすべて建築廃材の柱を利用して作られたそうです。
 圧巻なのは、一本ものであること。この林の木は、形作ったものを台に接着したものではなく、これも一本の柱材を彫刻して作られたものとか。

 「焚き火」と名付けられた作品。

 これも人形を台に付けたのではなく、角材を削り出して作られています。

 これもまたそうです。

 端の家には、人が表現されています。

 柱をここまで削り出すのに、どれほどの労力がかかったのでしょう。
 なんだか、仏像を彫る仏師のように思えてきました。

 変わって、こちらの日差しにきらめくサイドテーブルの天板は、トルコタイルだそうです。

 周りにちりばめられた、鮮やかなものはガラスだそうで、それも道路工事に使用されるものを、大きさを吟味して使用しているのだとか。

 日差しにきらきらして、とてもきれいです。

 これもまた、素晴らしいアイデアですね。

 外の庭にも展示物がありました。

 これは、パチンコの要領で、離れたネットをめがけて弾を打つゲーム。

 こどもたちが夢中になっていました。

 使われる弾はこれです。

 この他にもまだまだ、いろいろな作品が展示されています。

 トレスアニョス展は、6月24日(日)までの、10時~18時 (※6月24日は16時まで)まで開催中です。興味を持たれた方は、ぜひ足を運んでみてください。入場は無料です。

 facebookページもあります。

 トレスアニョス展

トレスアニョス展 -2-

 十勝のもの作り作家さんの合同展示会である、トレスアニョス展。数ある中で、個人的に気に入った作品を僭越ながらご紹介させていただきます。

 ちなみに、これら作品の撮影とアップは公認となっていますので、念のため。

 作品は、木工から彫金、革細工の靴などさまざまなジャンルに及びます。

 このスプリング状の作品は、木工品ですが、面白いのは加工方法がレーザーカットだそうです。2年前にレーザー加工機と出会い、様々な作品を作っているそうで、こういったかたちは、確かに手作業では極めて困難なことから、レーザーならではの作品と言えそうです。

 こちらは逆に、完全手作りにこだわって、一点一点すべて手作りの作品。

 隠し箱に入っている一点を、手探りで引き出したものをプレゼント、という企画をやっていたので、挑戦してみると、独楽でした。

 パネルには「入っているのは基本的に、制作が古かったり、難あり、のものですが、ごく少数当たりがあります」とあり、見たところ古そうでも難ありでもなさそうなので、当たりだったのかも知れません。

 こちらは鳥をテーマにした作品。細やかな細工と色彩が見事です。

 なるほど!と思ったのが額装の作品。
 バックは写真で、鳥の部分がクラフト作品になっているというアイデア。

 ちなみにこれらの作品は販売もされているようでした。

 こちらは個人的に惹かれた作品。

 更別の鉄工所さんの作品ですが、改造ジャッキや部品を組み合わせて製作された薪割り機など、鉄工所ならではのもの。作品、というより、実用品といったものですが、これはこれで良いと思います。

 レバーハンドルは、手になじむように、切削加工がしてあります。

 こういう機械的なものが好きなので、ちょっと惹かれましたね。

 割り出し機という、内面加工をする機械を加工して作られたゲーム。
 この円い台の下には、スプリングが入っており、自由に角度を変えることができます。外側の黄色い部分から金属ボールを、中心の黄色い部分まで運ぶ、というゲームですが、ボールがあちこちに当たるたび、チン、チン、と澄んだ音がします。
 子供はもちろん、大人までもが夢中になって興じているのが印象的でした。

 しつこいですが、これでもまだ撮った写真の半分以下なので、明日も続けさせていただきます。

 トレスアニョス展は、6月24日(日)までの、10時~18時 (※6月24日は16時まで)まで開催中です。興味を持たれた方は、ぜひ足を運んでみてください。入場は無料です。

 facebookページもあります。

 トレスアニョス展

トレスアニョス展 -1-

 十勝のもの作り作家さんの合同展示会である、トレスアニョス展へ行ってきました。

 今回で21回の開催を迎える、伝統のイベントで、今年は中札内の中札内創造文化センターという、立派な施設で、6/16から開催されています。

 入り口では、こんなオブジェが迎えてくれます。

 知人のPoohfoohfoohの古山さんの作品が、入り口近くに展示されていました。

 猫好きの古山さん夫妻は、猫をテーマにした作品を作り続けています。

 そのなんともユーモラスな表情の猫たちには、猫好きなら、いや猫好きじゃなくても、心癒やされます。

 今回秀逸だったのは、奥様の幹さんの作品。コートハンガーを利用した作品展示は、目から鱗のアイデアです。

 幹さんは、猫の絵を描かれていますが、その額の上には、ハンガーに掛けられたシャツ(を模した紙)に、そのエピソードが書かれています。

 この他にも彫金、木工、織物など、様々で個性豊かな作品が多数展示されているほか、ワークショップも行われます。

 入場は無料!
 6月24日(日)の、いずれも10時~18時 (※6月24日は16時まで)まで開催中です。

 興味を持たれた方は、ぜひ足を運んでみてください。

 facebookページもあります。
 トレスアニョス展

 写真がPoohfoohfoohさんの作品だけで、けっこうな枚数になってしまったので、その他の私が気に入った作品の写真は、明日アップします。お楽しみに。