湖上の疾走

 昨日は、上士幌町は糠平湖で行われた、第40回糠平湖氷上タイムトライアルを見に行ってきました。

 これは、凍結した糠平湖上にコースを作り、1台ずつ走って、その走行タイムを競う自動車競技です。

 40回の開催を誇る伝統の競技会で、かつては本州でも同様の競技が開催されていましたが、現在では氷上で行われるもので、選手権がかかっている公式競技としては、ほぼ唯一のものです。
 今回は、のべ100台を超える参加車が集まる盛況ぶりでした。

 公式競技なので厳格なルールがありますが、出走する車両はクラスごとに分かれていて、こんな一見普通の街で見かける「買い物車」的な車から

 このようなレーシングカーばりの改造車まで、様々な車が走行タイムを競います。

 公道では走行が禁止されている、レース用スパイクタイヤを装着したクラスがあるのも、糠平だけの特徴で、迫力ある走行シーンは圧巻のひと言。

 ちょっと懐かしい、昔憧れた車も元気に走っていたり(個人的にはそう古いとは思っていないのですが、20年以上前の車なので、昨今の若い人には「旧車」だそうです)。

 勢い余ってこんなアクシデントも。しかしご安心を。ぶつかるのが雪壁なのと、そもそも車に安全装備が施されているので、ドライバーがけがをすることはありません。

 有名人も参加しています。この車のドライバーは、ラリー好きで有名な俳優の哀川翔さん。

 毎年このイベントに参加して、盛り上げにひと役買っていただいています。
 もちろん走行を終えて車を降りると、大勢のファンのみなさんが取り囲んでおられました。

 公式競技ではあるのですが、タイムを争うだけのピリピリしたものではなく、出場者のみなさんが、走ることを純粋に楽しまれているのが印象的でした。

 日本ではなかなかモータースポーツが普及しませんが、これも立派なスポーツの一環です。
 十勝はかつて「ラリージャパン」という国際格式競技(世界選手権)が開催され、現在でも「ラリー北海道」という、国内唯一のアジア選手権が開催されている実績もあるので、こういったモータースポーツで観光客を誘致できるようになると良いですね。