響け!…いや響かなくていいから

 ネタ枯渇中なので、今日も回想録です。(笑

 帰省時には、苫小牧から八戸までのフェリーに乗船したのですが、往きは二等寝台室を取ってありました。
 フェリーというと、大概の方は、二等大部屋の雑魚寝を想像されることと思いますが、私は極力寝台か個室を取るようにしています。

 もちろん下船後、車の運転を見越してなるべく熟睡するためなのですが、二等室(大部屋)だと消灯時間まで灯りは点いているし、安全上、常夜灯も点きっぱなしなことや、やはりまわりがうるさいのであまり熟睡できません。
 昨今は新造船だと二等寝台も個室になっていたりと、快適性は上がっていることもあり、安宿に一泊したと思えば、追加のベッド料金は、そう高いものではないと思っています。

 しかし今回乗船した便は、古い船だったので昔ながらのかいこ棚式二段ベッド。
 まあ、ベッドなだけでも十分です。


 ※乗船した八戸便の写真がなかったので、写真はイメージです。

 二段ベッドと言っても、上段に他人が入ることはきわめて希で、少なくとも私は経験したことがありません。

 この時はけっこう疲れていたので、出航前にとっととベッドに潜り込んで熟睡していたのですが。

 突如鳴り響く音楽で、目を覚ましました。
 どうも壁を隔てた、隣のベッドの方がスマホの目覚ましをかけていたようで。
 眠い目をこすりながら、時間を確認するとまだ5時。着港は7時半なので、下船までまだ2時間近くは寝られます。

 おそらくは、通常かけている目覚ましがそのままだったのでしょう。
 隣のベッドとは壁と言っても薄いベニヤ板的なものなので、丸聞こえ。その上ご本人は一向に起きる様子がありません。

 がまんしていると、やがて音楽は止まったので、やれやれ止めてくれたか、と、また眠りに落ちかけますと。

 また音楽が鳴り響きます。
 本人が起きて止めないので、スヌーズ機能が作動してるのですね。
 しかも、スマホを壁際に置いていると見え、バイブで薄壁まで振動し、こちらは寝られたものではありません。

 けっこうな音量なので、寝台室の他の人も迷惑なはず。一向に鳴り止まないので、壁を二、三度蹴飛ばしてみましたが、反応がありません。

 こんだけ大音量で目覚ましが鳴っているというのに、起きないって、どんだけ熟睡してるんだ。死んでるんじゃないか、と、一瞬不安にもなりましたが、寝返りを打っている気配があるので、死んではいないらしい。

 本人が止めないので、この後繰り返すこと10回以上。もうメロディーまで覚えてしまいましたよ。(笑
 かかっているのはアニソンっぽいなあ、と聴きながら思っていたのですが「響けキャシャーン!」だの「叩けキャシャーン!」というフレーズがあったので、アニメの新造人間キャシャーンのテーマソング。…らしい。知らんけど。
※クリックすると音が出ますので、注意。

 いや響いても叩いてもいいんですが、正義の味方が無関係の一般人を巻き込まないで欲しい。
 我々は敵組織の構成員ではないのだ。

 1時間ほどキャシャーンの強制ライブは続いて、結局私は目が覚めてしまいました。

 このキャシャーンのお兄さんだかおぢさんだか、下船時に見たら、まだ爆睡していたので、あのあとたぶん係員に起こされたと思います。
 お疲れだったのでしょうが、万一、非常事態が起きたら生き残れませんね。