あの頃は新鮮だった

 資料写真を探していたら、数年前に知床へ出張した折に撮影したらしい、流氷接岸直前の写真を見つけました。

 思えば、これも元はアムール川の川水ですから、「ジュエリーアイス」と同じようなものです。実際打ち上げられている様子は、似ていますし。

 これまでオホーツク側の海岸で、注目されなかったのはなぜなのでしょうね。
 おそらくは流氷の場合、着岸してしまうために、すぐに見えなくなってしまうことと、なんと言っても、豊頃町でのネーミングのうまさと、発信の巧みさによるものではないかと想像します。

 地元では見過ごされるような、ごく当たり前のものでも、見方を変えれば輝くものですね。

 振り返ると、北海道へ定住し始めたばかりの頃は、何もかも新鮮で輝いて見えたものです。

 日常に埋もれてしまうと、すっかり目も濁って、その輝きも落ちてしまいがちですが、たまにはあの頃を思い出して、老化してしまった身体はともかく、せめて新鮮な目を取り戻したいものです。