不思議な果実

 とある河川敷で写真を撮っていますと。
 なにか気になる木がありました。木だけに。(寒)

 枝に、なにか不思議な実がなっています。

 大きさといい、白いバレーボールが引っかかっているかのようにも見えたのですが、近づいてみますと。

 そうです。キイロスズメバチの巣でした!

 既に空いている巣かと思いきや、巣の周りを働き蜂が歩き回っていたので、即刻退散しました。

 スズメバチの巣って、これまで建物の軒下などに作られるイメージがあったので、ちょっと意外でしたが、こういうふうに、木の枝に作られることも珍しくないのだそうで。

 気付いて良かったです。くわばらくわばら。

恐怖の羽音

 昨日蜂の話を書いたことで、思い出したのですが、先月のことです。

 十勝のとある現場で、仕事中のことでした。

 人家から遠い樹林帯の中だったのですが、ちょっと生理現象を催してしまい、林の中に入って用を足すことにしました。(尾籠な話ですいません)

 用を足し始めた、その数秒後です。「ブゥーーーンッ」という不気味な重低音が辺りに響きました。
 瞬間、全身に緊張が走ります。間違ようのないこの音は、奴です。

 即座に身体を硬直させ、眼球だけを動かして確認してみると、いました。

 そうです。オオスズメバチです。

 飛んでいる時のオオスズメバチは大きく見える、とは言うものの、優に2㎝を越える、巨大な個体が腰の辺りを飛んでいました。

 これはまずい、と用足しを中止し、そおっとファスナーを上げて身体を動かさないようにしました。

 二酸化炭素もなるべく出さない方がいいのかなあと、呼吸すらも止めてじいっとしていたのですが、奴は腰から胸、頭、とぐるぐる周りながらゆっくり飛び回っています。

 恐らくは近くに巣があるエリアに、知らずに足を踏み入れてしまったのでしょう。明らかに警戒している状態です。

 頭の上まで来たら、今度はスキャニングするかのように、今度は下へ下がって行きます。
 ここで動いたら攻撃されるのは目に見えているので、逃げたい気持ちをぐっと抑え、持久戦に持ち込みます。とにかく動いたら負けです。

 しかし奴もしつこく、止めた呼吸が苦しくなってきたくらいなので、1分以上警戒を解いていません。
 足下まで下がった隙に、素早くひと呼吸して、再度息を止めます。

 いいかげんにしろよなー、と、思い始めた頃、やっと羽音が離れていきました。

 いやあ、長かったですね。
 熊にも遭遇したことがありますが、恐怖心はその時の比ではありません。
 なにしろ距離感が半端なく近く、動いたら攻撃してくるし、その毒が強烈なのですから。

 近くに止めていた車には、救急キットは積んでありましたが、この時はアナフィラキシーショック用のエピペンは積んでおらず、周りに人もいなかったので、刺されていたらどうなっていたやら。

 間違いなくここ何年かで、怖かったこと第一位でした。

そして自然に還る

 先日、とある林を歩いていますと。

 なにか骨が落ちていました。
 大きさからして、鹿(の子供?)のようですね。

 すぐ近くには、背骨もありました。黒い塊は脂肪の残りでしょうか。

 探してみると、さらに離れたところには、頭骨も。

 場所的に、熊が出てもおかしくはない場所でしたが、恐らくは病気か何かで倒れたのではないかなあと、想像しています。

 まさに、自然に還っていくさまは、なかなかに感動的でありました。

ケショウヤナギ

 北海道の中でも、ほぼ十勝にしか生息していない樹木があるそうです。

 植物はとんと疎いので知りませんでしたが、札内川や歴舟川などに生育する、ケショウヤナギがそれだそうで、若木の木肌が白く、小枝は春先に赤く染まることからケショウヤナギの名があるそうです。
 これはその幼木。

 さらに本州では、上高地にしか生育していないとか。
 河原で生育しやすいことから、生態系に重要な役割を持っていることや、ヤナギと言えば、ネコヤナギくらいしか知らなかったのですが、何種類もの柳類があることも知りました。

 植物も奥深そうですが、記憶力悪いので、憶えられない自信だけはあります。(笑

眼鏡石

 昨日の札内川の河原で、こんな石を見かけました。

 さらに川の中にも。

 まさに、雨垂れ石を穿つ、なのでしょうが、この間隔で同じような穴が開けられるのは、かなり確率の低さのような気がします。

 さらにこれに至っては。

 どうやったら、こんなふうになるのか、まさに謎ですね。

 そしてここまでなるのに、いったいどれほどの時間が経っているのでしょう。

 自然ってほんと不思議です。

 石を見倣って、こつこつがんばるとしましょう。(笑

森の種

 今日は札内へ行っていましたが、札内川を渡ると、ずいぶんと水量が増えています。

 どうやら上流のダムで、放流を行っているようでした。これは、フラッシュ放流と呼ばれるもので、人工的にちいさな洪水を起こして、淀みを洗い流し、生態系を復旧させるためだそうです。

 なかなかの水量で、上流から大きな流木が流れて来ました。

 川底に引っかかりつつも、意外なほど速いスピードで流されてきます。

 そして恐らくは、一昨年夏の洪水によるものであろう、直径30㎝を越える大きな流木も動き始めました。(画像左下のがそれです)

 人力では到底動かすことができないほどの、この大木が、見る間に1mほどもずれはじめ、やがて川へ流れていきました。

 これも放流による浄化作用なのでしょうね。

 そして、岸には。

 上流からクルミの実がたくさん流れてきています。

こうして木の実が運ばれて、流れ着いた場所で根を下ろし、やがては森をつくるのでしょう。まさに森の種ですね。

 洪水は人にとっては災害ですが、自然にとっては自己治療でもあるようですね。

 時には人生も、洗い流したいこともあるのですが。ありますよね?ね?(笑

 ※撮影は安全に配慮した場所から行っています。

静かな湖畔の森の陰から

 画像だけ見ると、静かに見えますが。

 実際は、カッコウばかりか、キジバトやらウグイスやら、その他諸々の山鳥たちに加え、エゾハルゼミは大合唱しているわで、「もう起きちゃいかが」どころか、嫌でも起きてしまうほど。
 初夏の森は、かなり賑やかです。(笑

空飛ぶ歩道橋

 先日のブログ記事をアップした後で、思い出したことがありました。

 帯広・広尾自動車道の、帯広川西インター近くに、モモンガの歩道橋があるのです。

 古い写真なので、小さくて解像度も低くてすみません。

 画像の道路両脇に、電柱のように建っているのがそれです。

 これでなんで歩道橋?と思われると思いますが、このポールの表面には、モモンガが登りやすいよう、木の板が張り付けてあります。
 そして頂上まで登った彼らは、向かい側のポールに向かって滑空!苦もなく道路を渡るそうです。

 モモンガは、その性質上、道路の下側に通路を設けても歩いて渡ることはしないため、こういった処置が取られたと聞きました。

 ここでは実際に飛んでいる姿を見たことはありませんが、夜の峠で2度ほど、道路を横切って滑空するモモンガの姿を見たことがあります。

 闇の中、まさに鳥のように突然視界を横切られるので、かなりびっくりしますが、見事な滑空でしたね。

日高の奇景

 連休最後の日は、ちょっと十勝を抜け出していました。
 のんびりドライブだったので、日勝峠を越えましたが。

 峠を越えた日高側に、以前から気になっていた山があります。

 ぎゅうっと、そびえ立つその様は、なにかまるで、映画「未知との遭遇」(すいません古くて)に出てくる、デビルスタワーのようです。

 ズームしてみると、頂上付近はさらに斜度が急になっていますね。

 700メートルほど日高側に移動すると、この山の反対側を見ることができます。

 こちらだとそれほど変わった形に見えません。

 ただ、頂上付近はやはり岩盤に覆われているようです。

 恐らくは、岩盤の浸食でこういう形になったのだと想像しますが、詳細は不明です。それどころか、ちょっと調べてみたのですが、地図上にはこの山の名前が載っていません。
 たぶん、地元で呼ばれている名前はちゃんとあるのだと思いますが、未だに謎です。

 なので、日勝峠を越える時は勝手に「日高のデビルスタワー」と呼んでいます。(笑

横切る

 日中、事務仕事をしていますと、なにか視界の隅に動くものがあり、目を向けますと。

 おおっ、ひさびさのお客様登場です。

 秋の冬眠前でもないと、こんなところは横切らないのだろうな、と勝手に思っていたので、意外であり、嬉しい思いです。

 動きは素早いのですが、時折、立ち止まってあたりの様子をうかがったりしています。
 慌ててカメラを向けたので、ブレブレですが。

 こんなに姿を見せてくれるなら、と、この後一眼レフを用意して待っていましたが。
 そうなると姿を見せないもので、この後来たのは、ちょうど取引先と電話で打合せをしている最中でした。
 こちらの動きを読んでいるとしか、思えないですね。(笑

 ひょっとして、昨日この話を書いたから、ネタにされてはたまらんと思ったのでしょうか。

 エゾリス界でも、スマホ持ちが普通なのかも知れません。