9月6日の夜に

 地震と停電があってから、明日で一週間。

 9月6日の夜は、全道で電気のない夜となりました。
 で、うちはどうしていたのかというと。

 実はさほどの不便はなかった、というのが実情でした。

 昔からキャンプが趣味だったゆえに、無駄にキャンプ用具はいろいろと持っておりまして、こういう時、アウトドアが趣味だとキャンプで電気のない暮らしを、経験しているので何とかなるものです。

 灯りに関しては、ランタンはガソリン、ガスボンベ式、カセットガス式、電池、と、いろいろ取り揃えておりまして。(笑

 今回活躍したのは、コストが安いカセットガス式のランタン。もちろん屋内で焚くのには、火災に細心の注意が必要で、今回はストーブの上で焚いていました。

 使いませんでしたが、ガソリンランタンもあり、これはふだん、専用のホワイトガソリンを使用しますが、いざとなればオートバイの燃料を抜いて使うこともできるタイプなので、もしも停電が長引いてもなんとかなるだろう、という思いはありました。

 この他に活躍したのは、電池式のLEDライトで、上は自動車の夜間での整備に使う、作業灯。

ボンネットの裏側に貼り付けられるよう、磁石が付いているので、台所レンジフードに貼り付けて、料理する時に使っていました。

 中は、コンパクトな通称ソープLEDランプ。これも磁石付きなので、冷蔵庫などに貼り付けられ、これまでふだんから枕元にいつも置いていたのが、役に立ちました。

 下は、仕事でも使っている、フラッシュライト。単4電池3本で、かなりの明るさがあるので、スポット的に照らすのに便利でした。

 そしてラジオ。

 上は東北震災の際に購入した、手回し発電式のラジオ。地震直後は、これで情報収集をしていました。
 下は、キャンプの時に使っている、電池式のラジオで、実はもう30年くらい前に購入したものです。我ながら物持ち良すぎ。(笑
 未だに現役で、それまでキャンプ道具をまとめたコンテナに入れていて、停電の翌朝に引っ張り出し、今回を機に、これもソープLEDランプと一緒に、枕元に置くようにしました。

 しかしこれも、今回ガスと、何より水道が生きていたからこそで、多少水のストックは持っていますが、断水していたらもっと深刻な状況になっていたことでしょう。

 6日の夜、夕食を終えて、つけっぱなしだったラジオを切ってみると、あたりが妙に静かなことに気付きました。

 ご近所さんも、家で過ごしておられたはずですが、みな、息を潜めたようにしいん、と、していて、街中での生活のわずかな音がない状態は、一種不気味ささえも感じるものでした。

 そんな中、ご近所さんから、ちいさなお子さんのきゃあきゃあとした声が聞こえてきたのは、きっと「非日常」な夜に興奮しているのだろうな、と、ちょっと心和むものでした。

街の灯

 今回の地震で被害を受けた、苫東厚真発電所の全面復旧が、11月になる見込みのようです。

 そのため当面は節電の必要があることから、生粋でも事務所のふだん使っていない家電品のプラグを抜いておいたり、照明の照度を少し落とすなど、まことにささやかではありますが、協力をさせていただいております。

 日中、買い物に大手ホームセンターに行ったところ、店内の照明が半分に落とされており、少し暗い印象でした。
 ですが、それで買い物に不便かと言うとそんなことはなく、商品の見え方などの問題はあるのかもしれませんが、これで通常営業にもじゅうぶんなのでは、という明るさでした。

 思い起こせば、東北の震災の折、親戚に不幸があって、本州へ向かった時のことです。
 夜半、降り立った羽田空港は、それまで見たことがなかったほど照明が落とされ、まるで違う空港であるかのようでした。

 しかしこれもそれで支障が出るほど暗いわけでもなく、この明るさでもいいのでは、という感じでした。

 大して飛び立った旭川空港はというと、地方空港ながら、とてもきらびやかで、震災直後なのが信じられないような華やかさでした。むしろ、こんな明るさ、本当に必要なのだろうかとぼんやり思ったことです。

 最も空港の場合、視力に障害がある方や、お年寄りなども利用するわけで、なかなかそうも行かないのかも知れませんが、羽田空港は落ち着いた雰囲気で、あれはあれで良かったのでは、という気がしたのを思い出します。

 夕暮れの時刻には、いつもなら看板が輝くコンビニも、点け忘れたかのように、看板は消えたまま。

 店内は防犯の目的もあるので、そう暗くはできないと思いますが、かつて田舎暮らしをしていたり、どちらかというと、ネオン輝く街のきらめきが苦手な方なので、これくらいの方が落ち着いていていいですね。

秋祭り

 8日にはほぼ全町内が復旧した芽室町ですが、芽室神社の秋季例大祭が行われていました。

 停電から復旧の直後だったので、まさか行われているとは思わず、出先から帰りがけにあちこちに幟が立っていたのに気づき、神社に立ち寄ってみました。

 夜店も例年通り賑やかに開かれています。

 道内の被害が大きかった地域は、祭りどころではないので、申し訳なくも思うのですが、例年の祭事なのでご容赦願いたいところです。

 ふだんは信仰心など薄い自分ですが、この時ばかりは、もうこれ以上の災害がないこと、被災地の1日も早い復興を祈ってきました。

 今日は1日雨でしたが、明日からの晴れの予報を告げるように、夕刻には雨の中の夕焼けという、ちょっと幻想的な光景が見られました。

 雨のせいか、気温も急激に下がっています。
 みなさまも、体調を崩さないよう、お過ごしください。

復旧

 芽室町内市街地は、本日電気が復旧しました。
 どうも昨日深夜には復旧していたもようですが、灯りが点かないことから早めに就寝してしまったので、朝復旧に気付きました。

 復旧までにはまだ1~2日はかかるのではないか、と、個人的には見込んでいたので、意外なほど早い復旧に驚きましたが、どうも市街地近辺のみのようで、国道を挟んだ北側の地区はまだ停電しており、隣の音更町なども、復旧しているところと復旧していない地区があるようなので、手放しでは喜べません。

 昨日はこんな感じで、まさに漆黒の闇が広がっていた事務所近辺も。

 今日は、無事街灯が復旧しました。

 人里離れた山中などでは、どんなに暗くても気になりませんが、人が生活している街が真っ暗でしん、としているのは、けっこう不気味なものです。

 でも見上げると、昨夜は新月だったこともあり、まさに降るような星空。

 最近、こんな星空を見ていなかったので、ちょっと感動ではありました。

 とまれ、まだ復旧していない地域も多くあります。
 また、今後一週間程度は余震の恐れもあり、中越や熊本などの例を見るに、昨今は余震の方が被害が拡大する傾向にあります。

 どうぞ備えをしっかりして、これ以上の被害が広がらないように、今少し緊張感を持ちたいものです。

地震のち停電

既報の通り、昨夜未明の地震により、道内ほぼ全域が停電しています。

また、被害に遭われた地域の方々には、心よりお見舞い申し上げます。

生粋事務所は幸い、電気以外の水道とガスのインフラは生きており、切迫した危機はありません。

今朝からご心配、ご連絡をいただきましたみなさまには、この場を借りてお礼申し上げます。

復旧の目処がたっていないので、仕事にならないのは困りものですが、まあじたばたしてもしょうがないので、じっくり構えます。

道内のみなさま、どうぞ余震にはくれぐれもお気をつけください。

 

台風去って

 今回の颱風も、大きな爪痕を残して去って行きました。
 被害に遭われた地域の方々には、心よりお見舞い申し上げます。

 今朝は5時前から出かけたのですが、明け方の空にはまだどんよりした雲が残っていました。

 道には大風の影響もそこここに見られ、走るのにも注意が必要でした。
しかしその強い風で雲が流され、午後には晴れ間が見え始め、気温も急激に上がっていきました。

 十勝には人的な被害はなかったようですが、農業被害はあったもようです。
 今後大きな影響にならないといいのですが。

もしかするとタイムマシン

 山下達郎がきっかけとなって、音楽を聴くようになった少年時代、けっこうハマったミュージシャンのひとりに、ハーブ・アルパートがあります。

 日本では、かのオールナイトニッポンのテーマソング「ビター・スウィート・サンバ」が有名ですが、それ以外にも「ライズ」など数多くのヒット曲を出しています。

 ことに日本では、1980年代にコマーシャルソングに数多く使われ、彼の名や曲名を知らなくても、40代以降の方なら、その音色には聴き憶えのある方は、多いのではないかと思います。

 有名どころでは、1981年にウイスキーのロバート・ブラウンに使われた「MAGIC MAN」でしょうか。トランペットの音色をバックに瓶の中で琥珀色のウイスキーが揺らぐ映像も、当時は新鮮で話題にのぼったものです。

 この曲と同名のアルバムが発売され、当時レコードを買うお金などない貧乏学生だった私は、出始めだった「貸しレコード屋」から借りた音源をカセットに録音して、それこそ擦り切れるほど聴いたものです。

 ハーブ・アルパートは、その後レコード会社を設立し、現在でも精力的に活動はしているそうなのですが、数多のレコード音源が、CDとして復刻しはじめた2000年代になっても、なぜかこのアルバムは一向にCD化されず、幻となって一時はネットオークションで、数万円の値が付くほどになっていました。

 当然そんな金額を出せるはずもなく、わずかに発売されたベスト盤を買ってお茶を濁していたのですが、どうしたわけか、2016年にリマスター版が発売されているのを、つい最近になって知りました。

 さらにこれも未CD化のままだった、「BLOW YOUR OWN HORN」(日本盤のタイトルは「RED HOT」)やティファナ・ブラス時代の「WARM」なども無事CD化されて発売されています。
 ジャケット写真のハーブ・アルパート、若いなあ。(笑
 どうも日本の輸入商社が、本国で買い付けて、ユーザーに直送するシステムのようでしたが、先日無事届きました。

 懐かしい音楽は、聴くだけで一瞬にして当時の記憶を、鮮やかに蘇らせます。

 音楽って、もしかするとタイムマシンなのかも知れません。

夏の戻り

 晴れた日曜日は、ずいぶん久しぶりな気がします。

 そんなわけで、昨日はちょっと出かけて来ました。

 本別町では、お祭りをやっていると聞いたので、さっそく会場へ。

 広大な河川敷はかなり賑わっており、正直こんなに人出があるとは思っていませんでしたが。

 さまざまな出店やステージショーに加え、奥ではポニーばんばというイベントが進行中。

 思わず見入ってしまいました。

 そのほかに、熱気球の体験搭乗も行われていたようです。

 会場を後にしてからは、ちょっと足を伸ばして弟子屈まで走ってみました。

 9月に入ったというものの、なんだか夏が戻ったような気候で、ちょっと嬉しい1日でしたが。

 日が傾き始めた頃の空と雲は、やっぱり秋らしさを漂わせています。