街の灯

 今回の地震で被害を受けた、苫東厚真発電所の全面復旧が、11月になる見込みのようです。

 そのため当面は節電の必要があることから、生粋でも事務所のふだん使っていない家電品のプラグを抜いておいたり、照明の照度を少し落とすなど、まことにささやかではありますが、協力をさせていただいております。

 日中、買い物に大手ホームセンターに行ったところ、店内の照明が半分に落とされており、少し暗い印象でした。
 ですが、それで買い物に不便かと言うとそんなことはなく、商品の見え方などの問題はあるのかもしれませんが、これで通常営業にもじゅうぶんなのでは、という明るさでした。

 思い起こせば、東北の震災の折、親戚に不幸があって、本州へ向かった時のことです。
 夜半、降り立った羽田空港は、それまで見たことがなかったほど照明が落とされ、まるで違う空港であるかのようでした。

 しかしこれもそれで支障が出るほど暗いわけでもなく、この明るさでもいいのでは、という感じでした。

 大して飛び立った旭川空港はというと、地方空港ながら、とてもきらびやかで、震災直後なのが信じられないような華やかさでした。むしろ、こんな明るさ、本当に必要なのだろうかとぼんやり思ったことです。

 最も空港の場合、視力に障害がある方や、お年寄りなども利用するわけで、なかなかそうも行かないのかも知れませんが、羽田空港は落ち着いた雰囲気で、あれはあれで良かったのでは、という気がしたのを思い出します。

 夕暮れの時刻には、いつもなら看板が輝くコンビニも、点け忘れたかのように、看板は消えたまま。

 店内は防犯の目的もあるので、そう暗くはできないと思いますが、かつて田舎暮らしをしていたり、どちらかというと、ネオン輝く街のきらめきが苦手な方なので、これくらいの方が落ち着いていていいですね。