お休み中に、道立帯広美術館で行われている、松浦武四郎展を観に行ってきました。
北海道150年事業、松浦武四郎生誕200年記念事業だそうです。
ご存じの方も多いと思いますが、松浦武四郎は、江戸時代後半から明治にかけて全国を旅し、ことに北海道には6度も訪れて、詳細な調査を行い「北海道」の名付け親として有名です。旅好きにとっては、大先輩に当たる人物の展示を観逃すわけにはいきません。
さすが人気の人物展とあって、駐車場の混み具合からかなりの人出が伺えます。
道立帯広美術館は、緑が丘公園の中、森の中の静かな環境にあるため、付近を散策している方も多く見られました。
当然、展示物は撮影禁止なので写真はありませんが、国指定重要文化材クラスの文献などがずらり。
特に驚いたのは、数々の地形や当時の風俗の巧みな描写能力でした。
カメラがない時代のことです。様々なことを正確に描写できる能力がないと、調査にならなかったのでしょうね。
当然江戸時代のことですから、移動はほとんどが徒歩。健脚であることも要求されますし、地元のアイヌと親しくなって案内をしてもらい、松前藩に虐げられていたアイヌの現状を幕府に訴えていたりもします。
そんなわけでアイヌ文化にも強い興味を持ち、様々な風俗を記録したり、アイヌ語の辞典を作ったりもするので、語学力にも秀でていたようです。
まさに天才。
ロビーの床には、当時の地図が貼られており、上がってじっくり見ることができます。
さらには「河西郡」の記述もあります。
展示は重要文化材の展示期間制限の関係から、前期と後期に別れ、本日16日から2月11日まで後期の展示が行われます。
展示内容もかなり変わるとのことなので、時間があればもう一度行ってみようと思います。
北海道の歴史が垣間見える、見応えのある展示でした。