いろいろ個人差はあると思いますが、秋を告げる木、と言えば、私的にはやはりナナカマドですね。あの赤い実を見ると、ああ、もう秋なんだなあ、と。
「七回釜にくべても燃え尽きない」が名前の由来とされ、その難燃性から防火材に使われることもある…と思っていたら、ナナカマドの炭は大変火持ちが良く、その炭を作るのに七日間釜にくべないといけないから、ナナマカド、という説もあるそうです。
あれだけ街路樹として植えられているのだから、あの実は何か利用できないものなんだろうか、と、無粋なことを考えていたら、あれはかなり苦くてまずいうえ、微量ながら毒物成分もあるので食べられないとか。
で、冬になり、いちど凍結するとその毒物が薄れるので、冬の間の鳥の食料となるのだそう。冬まで腐らないのは、ソルビン酸という防腐剤の成分が含まれているからで、自然とは本当に良くできているものですね。
まあ、人間がなんでもかんでも利用してしまわず、鳥の食料を残しておかねば、という、自然界の作用なのかもしれません。