煉瓦の語り部

 6月に入ったと思ったら、とたんに30℃越えの気温です。
 今年は乱高下が激しすぎると思っていましたが、上がる方も凄まじいです。

 みなさん、どうぞ体調に気をつけてください。

 で、終わっては、なんなので。

 芽室駅近くに、赤レンガの倉庫があります。

 見るからに、かなり古そうで、右から左へ書かれた文字が、年代を語っていますね。

 この倉庫のことは知っていたのですが、実のところじっくり見たことがなく、よく見ると、思っていた以上に古いものらしいです。はっきりしたことはわからないのですが、80年以上昔のものだとか。


 最初のが、「第三」だったということで、この並びに他にも赤レンガ倉庫が建ち並んでいます。
 昭和の時代に書き足されたのであろう「貯金は農協へ」のフレーズそれ自体が、現在では、既にノスタルジックなものになっていますね。

 ちなみにここは「四號」。旧字体の「號」の字と、重々しい鉄の扉が、歴史を感じさせます。

 この倉庫群は、少なくとも「七号」まであるようです。豆景気の時代でしょうか。農業が盛んで、景気の良かった時代を彷彿とさせます。

 ところで、この「号+馬」の字は、私は初めて見ました。こんな字もあったのですね。
 「号+虎」ではなく、「馬」であることに、興味を引かれます。

 もしかして、身近な「馬」の字を当てたのだろうかと、勝手に考えていますが、昔のようで、ほんの100年弱前。まだその時代をご存じのお年寄りもいらっしゃるくらいの、昔です。
 その痕跡が残っているのは、素敵なことですし、黙して建っているように見えるこの倉庫も、眺めていると細かなディテールが、様々なことを語り出しているようにも思えます。

 ちなみに、この倉庫自体は、現在はほとんど使われていないようですが、一部は店舗などに改装されて、営業されているそうです。